今回は「バイリンガル教育のメリットとデメリット」をテーマに掲げ、その際に注目される〝失敗談に学ぶ効果的な方法〟についても一緒に見ていきたいと思います。
バイリンガル教育というのはもうずっと以前から日本でもなされていますが、そのバイリンガルが持つ実力によって得られるメリットは、主に就活時期・就職後において見られたりします。
つまり、その人の人生を大きく左右できる程の実力を備えている状態として「バイリンガル」のあり方が注目されやすく、それだけ多くの人にとってメリットのある教育・成果となるでしょう。
今回はバイリンガルが持ついろいろなメリットやデメリットについてご紹介し、少しでも多くのバイリンガル教育を進められるヒントをご紹介していきます。ぜひご参考に!
バイリンガル教育とは?その意味は?
まずは「バイリンガル」そのものについて見ておきましょう。
バイリンガルというのは英語で「bilingual」と表記し、その意味合いは「bi(2つの)」「lingual(言語)」といった、つまり〝通常の人が話す言語を2つ持っている・2倍持っている〟という事を指します。
たとえば日本語を母国語とする人が居たとして、その人が日本語に加えて英語も話すことができれば、「日本語」と「英語」でバイリンガル(bilingual)となります。
このように「バイリンガル」というのは、そのように国語を2つ合わせ持っている人の実力を指して言われる言葉で、原則的には「人を指していう言葉」ではありません。
ですが現代において「バイリンガル」と言う時、その2か国語を話せる人そのものを指して言われることが(暗黙の了解で)多いため、単に〝バイリンガル〟と呼ばれた場合は「2か国語を話せる人」そのものを指す事が多いのです。
そしてこの場合の2か国語話せる人の言語というのは、英語とは決まっていません。日本語に加えてフランス語でもロシア語でもスペイン語でも、とにかく「母国語にプラスしてどこかの国の言葉が話せる」という形でOKです。
ちなみに3か国語を話せる人の事は「トライリンガル(trilingual)」と呼び、「bi(2つの・2倍)」の代わりに「tri(3つの・3倍)」という接頭辞が付けられます。
バイリンガルとして認められるレベルとは?
結論から言って、バイリンガルと世間で認められるための基準(レベル)はありません。
たとえばTOEICやTOEFLなどで「○○点以上からがバイリンガル」などという基準は初めから設けられておらず、たとえTOEICで満点を取った人でも「自分はバイリンガルとして認められるのか?」といった疑問がにわかに残るでしょう。
しかし最近ではこのTOEICやTOEFLといった英語検定において、「この人が2か国語を話せる」として認められる基準も徐々に設け始めている傾向があります。
その場合、TOEICの場合で「730点~750点以上」の点数を取得することができれば、その人をバイリンガルとして認めることができるという採点基準もあるようです。
さらに上級レベルのバイリンガルとしては「850点~860点以上」の得点であれば、海外出張を十分任せることが出来るレベルとして認める事も多く、たとえば外資系企業などではこのようなTOEICによる得点取得を大きな指標にする傾向が見られています。
この英検による得点に加える形で、「○級取得」という形でもスコア以上のバイリンガル認定が(これも暗黙に)見られます。
たとえば英検2級以上であれば〝にわかバイリンガル〟とされ、1級から特Aの英検取得レベルにあれば「完全なバイリンガル」として認める傾向もあります。
バイリンガル教育のメリットとは?
さて、今回のメインテーマに入っていきましょう。
バイリンガル教育というのは従来において日本でも多くの分野で採用されていますが、とくに中学校から高校で学ぶ英語教育においても「英会話能力」「ライティング・スピーキング・リスニング力アップ」のための勉強という形で進められています。
その場合でも、バイリンガル教育として認められるものは少なく、主にバイリンガル教育を徹底的に学べる環境としては英会話教室や専門教育による学習環境が必要とされる場合も多くなります。
その際に必要とされる(バイリンガルとして必要な)資格取得に英検がまずあり、その上で外資系企業で働くことができる能力や実際の実務キャリア、また普段の日常会話において同時通訳が可能なレベルなどがその基準として認められることになります。
このようなバイリンガル教育についての知識を踏まえ、実際にバイリンガル教育を受けることによるメリットを見ていきましょう。
まずバイリンガル教育に必要な学習時期とされるのは「出来るだけ早期」とされており、0歳から4歳頃にすでに英会話教室などで学んでおくことが課される傾向があります。
バイリンガル教育によって得られるメリットは以下のようになるでしょう。
・英語を母国語のように学べる点から英語の吸収率が上がる
・英語の正確な発音が身に付く
・英語つながりで他の言語も習得しやすくなる
・しっかり英語を身に付けることで就職の幅が広がる
・外資系企業で働くことが出来る
・出世率が破格に上がる
・給与額が破格に多額になりやすい
・海外旅行が自由に出来る
・海外出張を任されやすく価値観も広がりやすい
・活動分野が広がる
ざっとあげればこんな感じです。
これらの中でもとくに「英語つながりで他の言語も習得しやすくなる点」や「出世率が破格に上がる(給与額が破格に多額になりやすい)」という点は注目されやすく、その後の将来設計を組む際の非常に大きな武器としてバイリンガル教育は認められます。
バイリンガル教育のデメリットとは?
さて次に「バイリンガル教育のデメリット」について見ていきましょう。
バイリンガル教育を受けるに際し、そのデメリットなど無いように見えますが、これが実はしっかり認められるのです。
・学習そのものにお金がかかる
・母国語である言語能力が損なわれる可能性がある
・1つずつの言語学習が中途半端になる傾向がある
・セミリンガル(semilingual)になる可能性が大きい
・複数の言語感覚がごちゃ混ぜになってしまう
・国語能力が落ちる
こんな感じでしょう。
確かにメリットに比べてデメリットは少ないですが、それでも「母国語である言語能力が損なわれる可能性がある」という点や「セミリンガル(semilingual)になる可能性が大きい」という点は、その後の言語感覚の成長としては大きなダメージになることがあります。
「セミリンガル(semilingual)」というのは「2つの言語(あるいは複数の言語)を中途半端に覚えること」を指し、つまり1つの言語をしっかり学びきれていない状態を指します。
英語をとても流暢に話せるけれど、日本語を話す時には「てにをは」の使用がめちゃくちゃだったり、また〝ここでそんな表現する?〟などといった空気感を読めない表現をしてしまったりと、他にもいろいろな障壁が見られることもあります。
これらはいわゆる「バイリンガル教育によって生まれた失敗談」となりますが、この「中途半端に学んでしまった言語能力」を逆手に取る形で、さらにバイリンガルとしての丈夫な言語力を身に付ける方法もあります。
失敗談から学ぶバイリンガル教育のポイント
それは「1つの言語を母国語(ベース)として学び、もう1つの言語をサイド言語としてきっちり分けて学習する」という方法です。
つまり、日本語をベース(基準)として学ぶ場合には、英語(あるいは他の外国語)をオプション的に習得することを試みる上で、日本語をまずは完璧にマスターするといった学習方法になります。
1つの言語をしっかり時間をかけて学習しておき、もう1つの言語はたとえ完璧でなくても話せる・カタコトでも意味を伝えることが出来る程度に習得しておき、基本とする言語のスキルを落とさない事が重要になります。
まとめ
いかがでしたか?
今回は「バイリンガル教育」そのものについての内容と、バイリンガル教育によって得られるメリット・デメリットをメインにご紹介しました。
バイリンガル教育というのはもうずいぶん以前から日本で採用されてきました。
その場合でも「バイリンガルとして認められる正確な基準(レベル)」というものは無く、なんとなく「英語が上手く話せるのであの人はバイリンガル」「英語を聴き取るのが上手いからバイリンガル」…といった感じに認められてきました。
しかし現代ではTOEIC・TOEFLなどの得点によってバイリンガル資格が得られる場合・傾向も強くなっており、その得点によって外資系企業からスカウトされたり、その後の出世率が伸びたりする傾向も高まってきています。
今回ご紹介しました情報・内容をぜひヒントにされ、あなたにとって効率の良いバイリンガル教育を目指してみて下さい。
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